在日ブラジルルーツ中高生の教育格差是正事業(プロジェクトポンテ)
日本で暮らす人々のうち約3%(約280万人)は移民(外国人)であり、そのうち約20万人がブラジルからの移民です。
ブラジル系移民とその子どもたちは皆大きな可能性を持っているにも関わらず、
言葉の壁と社会的つながりが少ないために、その可能性が十分に生かされていません。
ブラジルルーツ中高生の可能性を信じる事業「プロジェクトポンテ」では以下を提供しています。
- 学生1人につき、日本社会の仕組みを理解している成人1人のメンター
- メンターとの定期的なオンラインでの会話&実際に会ってのおでかけ
- プログラミングやデザイン等の将来の可能性を模索できるワークショップやその他イベント
「諦め」ざるを得ないことに慣れてしまった子たちに寄り添い、将来の選択肢を増やしたいー
活動にご賛同いただける方は、是非ご連絡ください。
活動アプローチ
◎ヒューマンセンターデザイン(HCD)を通したアプローチ
ヒューマンセンターデザイン (HCD = Human-Centered Design) とは、人の行動や心理を深く理解し、共感することから始めて、課題に直面している当事者にとって最適なアイデアを一緒に作っていくプロセスです。元々は商品開発分野でユーザーを第一に考える方法論としてIDEOなどのデザイン会社で使われており、アジャイルにアイデアを改良・軌道修正しながら、よりユーザーに必要とされているものを作るための方法論でした。その多角的な視点がもたらす利点から、今では国際開発や公衆衛生のような社会改善を目的とした分野でも使われており、immi lab も移民の課題に取り組むために活用します。
HCDの特徴的な点は、
- 課題の当事者(このプロジェクトの場合の移民)の実際の声を深く聞いて、共感し、当事者と一緒に解決策をデザインしていく点
- 課題の理解からプロセスを始めるので解決策が複数生まれ、プロトタイプを通すことで単体の解決策ではなく「システム」を作っていく過程になる点
- HCDに関わった人たちが謙虚さとoptimismを持った視点で社会課題に取り組める点
です。移民の「医療・保健」を取り巻く環境には言語、文化、仕組みの壁が複雑に絡み合っているため、状況を深く理解し有効な解決案に取り組むためにはHCDが効果的だと考えています。
◎HCDが社会課題の解決策を生むために使われた例
- 西アフリカでエボラ大量発生の時にどう医療データシステムをどう準備すべきかの取り組み。(Gobee Group, 2015) https://www.vice.com/en_us/article/kbzv8v/ebolas-paper-trail
- カリフォルニア州にて、DV(家庭内暴力)が起こる前に防ぐ、世代をまたいで続いてしまうDVを防ぐための解決策を生む取り組み。(Reimagine Lab by Gobee Group, 2018-)http://reimaginelab.org/
- ニューヨーク市にて、子供を育てる親へのサポートを改善するための取り組み。 (Growing Up NYC by NYC Opportunity, 2017-) https://growingupnyc.cityofnewyork.us/