活動内容

プロジェクトポンテ概要

2022年4月からはじまった、ブラジルルーツの若者が声にできない想いや挑戦を応援するプロジェクトです。中でも、メンタープログラムを主軸としています。

みんな大きな可能性を持っているにも関わらず、言葉の壁や社会的つながりの制限によって、十分な教育や安定した職につけていない−−そんな状況に何かできないかという課題感からスタートしました。

ブラジルルーツの中高生1人に、日本社会の仕組みを知っているメンター1人がつく形で、初めは4組からスタートし、2023年12月時点では累計21組・アクティブ15組程度がメンタープログラムに参加しています。

ペアは1〜2週間に1度のオンライン会話を通して少しずつ信頼関係を深めていき、日常会話から将来の相談まで様々なことを話しています。

1~2ヶ月に1度は実際に会って一緒に興味のある観光地を訪問したり、オープンキャンパスに参加しているペアもいます。

メンターは学生にとって「友達」「頼れる人」そして「自分の可能性を信じてくれる存在」です。

プロジェクトポンテではメンタープログラムを中心に、進学支援をはじめとしたサポートや、進路を模索するきっかけになるようなプログラミングイベントなども開催しています。

2022年2月に開催したメンタープログラム祝賀会にて

活動詳細

プロジェクトポンテのしくみ

  1. 興味や相性を元に、ブラジルルーツの学生とメンターを1-on-1でマッチング
  2. スタッフ同席の初回MTGにて自己紹介
  3. ペアごとに2~3週間に1度オンラインで会話
  4. 月に1度のおでかけ(観光、オープンキャンパス見学、イベント参加など)

ペアによって会話の内容はさまざまですが、日本語会話練習、進学/進路相談など学生のニーズに応じて対応しています。

使用言語はポルトガル語日本語英語スペイン語などペアの言語スキルに合わせています。

参加者からの声

進路について話したり、おたがいの言語の課題を手伝ったりしてとても楽しいです!
日本とブラジルの文化や習慣の違いで盛り上がります!知らないことばかりで楽しいです。
京都外大、京大、同志社に行きました。ご両親も一緒に入試課のデスクで話も聞けました!
一緒に漫画を読んだりポケモンGOをしています!

 メンター応募プロセス

少しでも興味を持ってくださった方は、以下の流れに沿ってお申し込みをお願いします。

  1. 上記のメンター候補者さま向け紹介資料をご一読ください
  2. プロジェクトポンテ(immi lab)運営スタッフまたは info@immilab.org へご連絡ください
  3. 運営スタッフよりお送りする登録フォームへお申し込みください
  4. スタッフとのカジュアル面談を実施します
  5. 学生との相性を考慮して、マッチングのご連絡をいたします

なぜブラジルルーツの子たちの支援が必要なのか

背景

日本で暮らす人々のうち約3%(約280万人)は移民であり、そのうち約20万人がブラジルからの移民です。

海外ルーツの中高生の進学率と就職率が、日本全体の平均と比べてどのくらいかご存知ですか?

  • 高校進学率:約42%(日本全体の平均は99%なので約半分)
  • 高校中退率:約9%(日本全体の平均は1%なので約9倍)
  • 非正規就職率:約40%(日本全体の平均は4%なので約10倍)

日本で生まれ育った子たちが多いにも関わらず、ルーツによってここまでの差が出てしまっているのは社会の仕組みがおかしいからだとimmi labは考えています。

学校や地域の訪問を通してブラジルルーツの中高生と関わってきた私たちは、

特にこれからのグローバル社会においてこの子たちの大きな可能性を感じています。

ただ、言語の壁日本社会とのつながりがあまりにも少ないために、

その可能性が十分に生かされていません。

この子たちの可能性は十人十色、ひとりひとりの可能性を一番のばせる形としてメンタープログラムが始まりました。

目的

  1. 移民の子どもたちが自分の可能性を生かせるよう、日本社会との繋がり・情報を提供すること。
  2. 日常の一環として日本語を話す場を提供し、 日本語勉強意欲を高めること。
  3. 色んな将来の可能性を模索できる機会を提供こと。

社会的意義

  1. 「諦めるきっかけ」が多い移民ルーツの若者たち。彼らの可能性を信じてくれる大人の存在
  2. 移民と関わる日本人や、この課題に共感してくれる人を増やすアドボカシー活動として、社会に課題提起を続ける

活動アプローチ

◎ヒューマンセンターデザイン(HCD)を通したアプローチ

ヒューマンセンターデザイン (HCD = Human-Centered Design) とは、人の行動や心理を深く理解し、共感することから始めて、課題に直面している当事者にとって最適なアイデアを一緒に作っていくプロセスです。元々は商品開発分野でユーザーを第一に考える方法論としてIDEOなどのデザイン会社で使われており、アジャイルにアイデアを改良・軌道修正しながら、よりユーザーに必要とされているものを作るための方法論でした。その多角的な視点がもたらす利点から、今では国際開発や公衆衛生のような社会改善を目的とした分野でも使われており、immi lab も移民の課題に取り組むために活用します。

HCDの特徴的な点は、

  1. 課題の当事者(このプロジェクトの場合の移民)の実際の声を深く聞いて、共感し、当事者と一緒に解決策をデザインしていく点
  2. 課題の理解からプロセスを始めるので解決策が複数生まれ、プロトタイプを通すことで単体の解決策ではなく「システム」を作っていく過程になる点
  3. HCDに関わった人たちが謙虚さとoptimismを持った視点で社会課題に取り組める点

です。移民の「医療・保健」を取り巻く環境には言語、文化、仕組みの壁が複雑に絡み合っているため、状況を深く理解し有効な解決案に取り組むためにはHCDが効果的だと考えています。

◎HCDが社会課題の解決策を生むために使われた例

  • 西アフリカでエボラ大量発生の時にどう医療データシステムをどう準備すべきかの取り組み。(Gobee Group, 2015) https://www.vice.com/en_us/article/kbzv8v/ebolas-paper-trail
  • カリフォルニア州にて、DV(家庭内暴力)が起こる前に防ぐ、世代をまたいで続いてしまうDVを防ぐための解決策を生む取り組み。(Reimagine Lab by Gobee Group, 2018-)http://reimaginelab.org/
  • ニューヨーク市にて、子供を育てる親へのサポートを改善するための取り組み。 (Growing Up NYC by NYC Opportunity, 2017-) https://growingupnyc.cityofnewyork.us/